タイトルについて

 ちょっと前になるけど、この日記を見に来た人が「ラーメンズ」で検索していた。ごめんなさい。一度もラーメンズについて書いたことがないです。まあそういうわけにも行かないので…。

 ラーメンズ好きな人であればこの日記のタイトルを見るとすぐに分かると思うけど、これはラーメンズのネタのオチの言葉。「椿」に入っている「ドラマチックカウント」のうちの一つ。

 記憶を元に書くと、こんな感じだったはず。

(ある酒瓶を手に持ってラベルを見ているらしい。暗転中だからよくわからない)

 このラベルに載っている人物は誰だと尋ねる片桐。小林はそれに答える。

小林:「それは昔中国に実在していた人物で、火力の強いコンロを使っていたことで有名な人なんだ。
    あるとき、一人の中国人が王様から料理を注文されたんだけど、それは火力の強いコンロじゃ
    なきゃ作れない料理だった。でもその人は火力の弱いコンロしか持っていなかったから困り果
    てた。そこで、ヨン・タウロンの肖像に向かって『火力の神様ヨン・タウロン。どうか私に力
    を下さい』と祈った。するとどうだろう。弱かった火力がみるみる強くなって料理は成功。
    すっごいうまそうに出来たの。で実際すげえうまかったの。その話は今でも生きていて、厨房
    にはヨン・タウロンの肖像画が掲げてあって、料理が成功するとそれに向かって礼をするんだ」

(片桐信じない)
片桐:「今なら嘘って言ってもいいぜ」

小林:「嘘じゃないって。まあその酒でも飲んで待っててくれよ。何にする?お湯割り、水割り…」

片桐:「えーっと…」

小林:「まあ考えといて。よし。料理は手際だ。10数えてるうちに作ってやるよ」

ジュー(何かを炒めている。10)

キュッ(皿を拭いているらしい。9)

はちー(暑いらしい。手で仰ぐ。8)

なぁなぁ(小林が酒瓶を持って片桐に尋ねる。7)

ロック(片桐答える。ロックで飲むのがいいそうだ。6)

ゴーー(火が強くなる。5)

ヨンさんに一礼!(4、3、2、1、0)

 たぶんこんな内容だったはず。この最後の言葉を取って日記のタイトルとして付けた。

 日記のタイトルを付けるときに色々迷ったけど、やっぱり「しあちゃんの日記」ではあまりにもそのままというか芸が無いし。ちょっと一風変わった、ぱっと見ただけではなんのことだかよく分からないのがいいなってことでこれになった。

 ラーメンズを初めて見たのはNHKの「爆笑オンエアバトル」という番組。けっこうおもしろいなーとは思っていたけどそれほどでもなかった。が、友達が「ラーメンズおもしろいね」って言い出してからだんだん変わってきた。

 この人たちってジャンルとしてはコントなんだと思うんだけど、お笑いというよりか演劇に近い物だと思う。

 たまたま見たバカルディ(現さまぁ〜ず)のライブビデオだったけど、あの人たちはコントをやっていても、まず「大竹・三村ありき」なんだと思う。一応2人が登場人物を演じてる体で進めているけど、やっぱりそこに居るのは大竹と三村の2人。

 でもラーメンズの場合はそこに居るのは片桐と小林ではなく、その人が演じている人物。

 そういう意味ではアンジャッシュも同じ部類に入るのかも知れないけど、ラーメンズの方がより演劇に近いと思う。かなり片桐・小林という元のキャラから離れているように見える。アンジャッシュの場合は、演じてはいるがまだイメージが本人そのものに近いと思う。

 そんなラーメンズもネタの最中、一瞬だけ素に戻る時がある。

 たとえばタカシと父さん。これはネタのほぼ全てを片桐(父)に任せ、小林(タカシ)はずっと机に向かっているだけという画期的(?)なネタなんだけど、片桐のあまりにも素晴らしい動きに小林が素で笑ってしまう(本人は、あれは笑うという演技をしているだけだと言い張っているが)とか、バカを演じる片桐に対して「お前本物なんじゃないの?」と聞いてしまったりとか。

 ところで、数あるラーメンズのネタの中で一番好きな物は何か。まあ全てのネタを見てるわけじゃないし、それに甲乙付けがたいという面もあるんだけど、ぱっと思いついたのが片桐教習所。ここへ通えばあなたも片桐になれますよ、という訳の分からない話ではあるが、これが面白い。

 実際画面に登場するのは小林のみで、片桐は声のみの出演。先のタカシと父さんとは逆のパターンでしかも画面には出てこないという。一応最後に片桐は出てくるがそれは一瞬。

 登場はしないものの、片桐教習所だけにその動きは全て片桐仁のもの。登場させずにその存在を感じさせるという構成は素晴らしい。

 実はこのネタの中でも素に近い小林を見ることが出来る。「文明開化 文明開化 石炭を喰う鉄の馬」といういつものフレーズにかぶせた「文明開化 文明開化 成人女性に選挙権を」という言葉を放ったとき、小林は斜め上(たぶん片桐が居る辺りを想像して)を見ながら「はぁ?」という顔をした。台本…というか、リハの時にはそんなセリフはなかったんだろう。これまで通り「炭酸を飲むと骨が溶ける」あたりを使っていたはず。

 段階が進んでくると、「ここからは自由に演技をしてください」と言われる。曲に合わせて、これまで習ってきたことを自分で自由に構成して演技すればいいということだ。

 ここは一応アドリブで、ってことになってるんだろうと思う。まあそこまで沢山動きがあるわけじゃないし、解説を入れているのは他ならぬ片桐自身。自分の動きながら、小林がどれとどれをどういう順番で入れてくるかっていうのは片桐も分かっていないと見えて、多少解説にラグがある。前段階の動きで何を言えばいいのか分かる動きも多いからそんなに遅れることはないが。

 チョップ軍隊に加えてキック軍隊、そしてその複合のチョップ&キック軍隊(これは普通の軍隊)というアドリブも面白い。教えていないのにキック軍隊。なんじゃそりゃ。

 他にも、「片桐仁よりも片桐仁」というセリフ。いや、使うよ、このフレーズは。相良より相良っぽいとか。まあこれは仮名だけど。本人より本人っぽいって、よくよく考えなくても変な話なんだけど、なんとなくわからんでもない。から使っている。煮詰めて出来たエキスだけを沢山使ったもの…とでも言うのだろうか。さらに訳が分からないな…。

 そして最後。舞台中央の出入り口に立って何やらゴソゴソしていて一体何をしているんだろうと思ったら、いきなり片桐仁が出てきた。

 入れ替わった、んじゃなくて、ここはやはり「とうとう片桐仁になったんだ」と言うのを表しているんだと取るべきだろう。

 実は、初めて見たときちょっと驚いた。いつ変わったんだろうって。でも二度目見たら明らかに入れ替わっている動きが見えるんだけど、何の予告も無しにやられたから驚いた。どうせ「もっこもっこり」というのをやるんだろうと思って見ていたから。

 というわけでこんだけ書けばラーメンズのファンだって言うことは分かってもらえたと思う。途中に引き合いに出したバカルディ(現さまぁ〜ず)もアンジャッシュも好きだけど、やっぱ今のところ一番はラーメンズかなと。

 他にもネゴシックスとか、陣内智則(エンタの影響でネタが薄くなった感があるが…)とかカンニング(最近方向性を迷ってる気がする。ちと停滞か)とか、アンタッチャブルとか挙げたらキリがない。

 あ、ダンディー坂野もよかったなあ。まあこの人は爆笑オンエアバトルの時ぐらいの扱いがいいのであって、そんなお笑い番組にバンバン出るような人じゃない。出演依頼が来ればそりゃ出るだろうけど、かわいそうだよそれじゃ…。それで「面白くない人」というレッテルを貼られてしまった。違うんだけどな…。

 まあそんなわけで、眠くなってしまったしそろそろ終わりにしよう。

 またネタが無いときにはこれについて書くかも知れない。

 んじゃ。