10話

 「かしまし」なんですがね、もうね、殺す気かと。

 普段から女の子っぽいやす菜も可愛いことは可愛いんだけど、「浴衣を買ってくれ」と言っただけで「暑さで頭がおかしくなった」だの「女の子みたいなことを言っている」なんて、とんでもなく失礼なことを言われてしまうとまりが見せる表情ってのはたまらんわけです。ギャップの勝利というか。

 つーわけで、もう月詠のネタバレを書かなくなって久しいし、ついでだからトップのバナーをこれに変えてみることにした。

 ちなみにこれは、たまたまとまりについて検索していたら出てきた「[とまり同盟] by 初音島情報局」ってところから引っ張ってきた物。まあ取り立てて何か活動をするというわけでもないんだけど。


 さて、今回の中身について。

 1クールということで終わりに向かってラストスパート掛かってきたかなあ?というような感じ。

 今回は、というか、今回を含めてそれ以降はけっこうコミックと内容が変わっているみたい。

 細かいことを言えばチケットを持ってきたのがやす菜じゃなくてとまりだったり、あゆきの欠席が今日の時点で分かっていたり、ジャン・プウが帰る理由がメンテでなかったり。まあその辺りはどうでもいい感じかな。

 それにしても、とまりはさかんに「さんは付けるな」って言うけれど、やっぱりどうしてもやす菜が「とまり」と呼び捨てにしている状況ってのは想像できないんだよなあ。できて「とまりちゃん」止まりか。いやそれですらイメージと違う気がするが。

 娘(といっても本来は男なんだが)が可愛いのは分かるが、いくら親子だとは言ってもここまで行くとちと犯罪の臭いがしてくるよなあ。そんなんだから小遣いが一日525円(税込み)しか貰えないんだよ。その消費税分の25円を毎日コツコツ貯めてたんだろうか?どんだけかかるんだと。

 ところで、この、たぶん陸上部だとは思うんだけど、こいつらの先輩ってとまりしかいないのかな?というかそもそも人数がかなり少ないような気もするけど…。なーんかけっこう先輩後輩の仲がいい感じでいいよねー。軽ーくいじめ、ってわけじゃないけど、なにげにいじられキャラなのな、とまりって。

 一瞬、考えないようにしていた「女同士になってしまった」という発言を聞いて怒鳴ったのかと思ったが、そういうわけでもないみたい。単純に、自分が幼なじみ以上に想っていることを知られたくなくて(というかバレバレなんだが)恥ずかしくなって叫んでしまっただけみたいね。

 この水族館のシーン、なんとなくオレ通の愛田を想像してしまったのは自分だけだろうか。まあ全然関係ない話なんだけど…。でもこのオレ通ってマンガ、なんか凄く評判悪いのね。けっこう好きで何度も読んでたからちとショック。まあ内容が内容だけに、受け入れられにくいマンガなのかもしれんけど。

 しかし、なんなんだろうね、この某ツインズ的な恋愛同盟っぽい雰囲気は。そもそもそんな同盟が成立するわけがないだろうと想ってしまうわけだが。

 で、ここらへんがマンガと大きく違う所。マンガでは観覧車に乗った後に帰ってしまうんだけど、とまりへのお土産を買ってそれを届けてやろう。しかも二人で。ここが違う。

 しかしそのことが原因でとんでもないことが起こってしまう。

 まずはやす菜の身に、なんだけど、駅員が「危ないから気をつけてね」と言いながら寄ってくるだけなのに、それがやす菜にとってはとてつもない恐怖となって襲いかかってしまうようだ。

 そらまあね、何やら得体の知れない物が近寄ってきているように見えているわけだから、怖いのは当然か。物心ついたときからすでにこんな状況だったんだから、男がどんな姿形をしているのかも知らないだろうし。唯一知っているのがはずむだけ。それでも「顔」までは分からなかったようだが。

 でもこの駅員もちょっと過剰じゃないかね?こんな様子を見たら「こいつはもしかしたら男が苦手なんじゃないかな?」というような考えも出てきそうな気がするんだが、そんなことはおかまいなしにズカズカと近寄ってくるなんて。微妙に悪意を感じてしまうなあ。

 んでもう一つ。まあこれはパターンではあるんだけども、その怯えきったやす菜の気を落ち着かせようと抱き寄せていたらそこへとまりが到着、二人が抱き合ってキスをしていたんだと勘違いをしてしまう。見た角度が悪かったり、ちょうど電車が来たときだったから一瞬しか見えなかったのも誤解してしまった原因の一つなんだろう。

 動揺していたとまりだったけど、はずむの声で瞬時に我に返り、あたかも今来たんだよって感じで登場できるのはさすがというかなんというか。そんなに一瞬で気持ちは切り替えられないよ?これがもし、立場が逆だったらやす菜はそのまま帰ってしまってたんだろうな。

 風呂場のシーン。

 なんなんだろうね、このはずむの落ち着きようは。見た目には、はずむは既に女の体であるから特に違和感はないんだけど、ほんとは男なんだよ?なに極当たり前のように「前からこうでしたよ?」みたいな表情をしてるんだか。

 とまりもとまりで、入るときはさすがに「窓の方向いててくれ」と言ったものの、あとは普通に一緒に入っちゃうし。まあはずむの事が好きなんだし、そんな嫌悪感ってのは無いんだろうけれど…。

 しかし今更気づいた感じなんだけど、とまりってけっこう髪が長かったのな。陸上やってるんだからショートカット的な髪型だとばかり思ってた。だけどこの縛ってる髪、細すぎねえか?あれを解いた所でこんなにもバサーとはならないように思うんだけど。しかし、いいよね、こういうのも。男勝りでボーイッシュなイメージがあるもんだから、こういう女っぽいところを見せられるとな。

 さっきのキスシーン(実際はしてないんだけど)とか今の楽しそうなはずむの発言を聞いてて自分は分が悪いなーと思って寝付けなかったとまりが外に出るんだけど、そのときのはずむのセリフ、「とまりちゃ…」って、最後の「ん」をほとんど言わない所がいい。すごくいい。ほんと細かい所だけど、ポイント高いっすよ?(なんのこっちゃ)

 そんで気になって追いかけてきてくれたはずむを見たらもう止まらない。何度も諦めようとしたけれど、でも、やっぱり、負けたくないと。で、とうとうやっちゃったよとまりがはずむとキスを…。

 以前、川辺でキスしかけたことはあったけれど、あんときは結局してなかったからこれがファーストってことかな。某マンガの「隠しきれない恋心」ってタイトルがぴったり当てはまりそうな、そんな話でした。

 今度はさっきと逆パターンで、そのキスしているところをやす菜が目撃してしまうのな。

 とまりにしてみれば、今この状況を見られていたとしても、「あんたさっきしてたじゃん!」と言いたくなるんだろうけど、さっきのは単なる誤解で、こっちは実際にやっちゃってるからねえ。

 とはいうものの、たとえさっきのが誤解だったとしても、やす菜は教室でしてたわけなんだから、これでおあいこっちゃあおあいこではある。まあ「約束」があったからちと状況は違うのかもしれんが。

 で、エンディング。

 今回はなんと曲自体も変えてきた。歌っているのはやす菜役の堀江由衣

 前回も書いたけど、今回の歌詞でいうところの「私は強くなるよ」の「な」の部分がシンプルな音。まあこの歌い方だったらこっちのがいいのかもな?


 かしましも残り話数がほとんどもうないんだけど、どういう終わり方するのかなー。普通の1クールだとしたらあと三話。ここまでほぼマンガ通りに話を進めてきて、ここへ来てあえて方向転換をしてきたところを見ると、やはりあのマンガで今起こっている大問題は起きずに、このまま三角関係の結末はどうなるのか?ってとこだけをやって終わりなんだろう。

 だって、まだ少なくとも一巻まるまるありそうな話を三話でまとめるなんてことは不可能だろうし、もしやったとしてもダイジェストみたいになってしまって面白く無さそう。


 さて、どうなることやら。