10話


 今回はなんだか盛りだくさんらしくて、いつものオープニングではなく、本編に割り込ませる形になっている。こういうのって最終回とか、何かの区切りではよく使われてる方法だと思うんだけど、こんな普通な回に持ってくるとは。


 もうだいぶん間が空いてしまっているから「前回」と言われてもピンと来ないんだけど、あれだ、キョンと一緒の班になれなくてハルヒが拗ねてた話だ。そして、長門有希が図書館で、本につられて操り人形の様にフラフラーと妙な動きをしていたのも前回。あんときの本はちゃんと返してるんだろうなあ…。

 で、今回の事件の張本人である朝倉が話しかけてもガン無視。なのに相手がキョンだと、「面倒くさいわね」という雰囲気も出しつつ、しっかりと返答をしている。もしキョンが話しかけなくともハルヒの方から話しかけてきたとは思うけどね。

 それにしてもハルヒのこの発言は…。まあ普通の男には興味がないってのは前から分かっていたことだけど(それにしては普通の男であるはずのキョンに、どうしてこれだけ心を開いているのかは謎だが)、そうですか、ハルヒさん、体を持て余しますか…。

 萌えキャラと謎の転校生を入部させたのに何も起こらない、とは言うが、実際にはハルヒが知らないだけでいろんなことが起こってるんだよなあ。しかもそれぞれ未来人、超能力者、そして乗っ取った文芸部室に居た長門有希に至っては人間ですらない。そのことをハルヒが知ったら大喜びなんだろうけどね。

 そしてハルヒの「事件の一つでも発生しないかな」という発言に対していきなり「物騒なこと言わないで」と割り込んでくる朝倉だが、これからその「事件」を起こそうとしているのはお前じゃないかよ。

 でもそんな朝倉の言葉はやはり無視。こいつはキョン意外には興味がないのだろうか…。机に突っ伏しながら、ちらっとキョンの方を向いて様子をうかがってるのも可愛いな。


 そういえば長門有希がメガネを掛けているのを見たのは久しぶりだな。なんだかもうメガネを掛けていないのが普通と思えてしまうほど見慣れてしまったんだが、本来はかけていたんだよなあ。そもそも長門有希にはメガネは必要ないだろう。視力を矯正するためのものとして、はね。伊達メガネってのもあるわけだし、メガネそのものが必要かどうかはまた別問題だけど。ま、掛けてない方が好きだけどね。メガネ属性ないし。

 しかしキョンが部室に入ってきて挨拶しているのに何の反応も無いのな、長門有希。この人の場合それが普通なのかもしれんが、たとえば無人島での話のあのあたりに行けばもっと様子が変わっているんだろう。だってハルヒの言うことは聞かなかったのに、キョンの頼みはすんなり受け入れてたし。今回のメガネの辺りから変わっていってるのかもね。


 ハルヒが部室に入ってきてパソコンの前に座ったと思えば、いきなり出てきたのがみくるの写真集のようなもの、だ。懐かしい。「はいメガネ、オン」というナレーションがあったのもこの時か。

 ここらへんの写真をトップページに貼り付ければ、確かにアクセス数は伸びるだろうが、まあそれはさすがにまずい。学校のサーバーを使って公開してる訳じゃないだろうけど、見る人が見ればこの学校の生徒であることはすぐにバレて厳重注意を受けるのは目に見えてるし。

 写真を削除する、と言っておいて、行った操作はごみ箱への移動。shift-delを押せばすぐさま消えるのに、わざわざごみ箱に移動してからごみ箱を空にするという操作をしようとしているのは、元から削除する気がなかったんじゃないのかこいつは。

 さらにごみ箱に移動した写真を、mikuruなどというわかりやすすぎるフォルダをこれまたデスクトップに作ってごみ箱から取り出すなんて…。ハルヒに「ご自由にお使いください」と言ってるようなもんじゃないか。偽装に時間を掛けられないからデスクトップに作るのはいいとして、もうちょっと分かりづらい「数学の問題集」なんていう名前にしておいて、後で深い階層へ移動するとかすりゃ良かったのに。そんな名前、逆に怪しいか。みくるが来て、焦った様子でパソコンを操作しているが、これはフォルダ名の変更なんだろうかな。さすがにmikuruではまずいと思ったのか。


 前回(#5第三話)も出たが、今回も一瞬だけ出たキョンの携帯、どっからどう見てもP902iだ。閉じているときにサイドボタンを押してサブウインドウを表示させたときに、たまに時計が表示されないというバグがあったんだけど、キョンはちゃんとソフトのアップデートをしてるんだろうか。

 メイド服でオセロをする姿ってのも奇妙なんだが、それよりも前回(同上)、長門有希はいきなりオセロをしたいとキョンに代わってもらったのに、今回は何故か無関心。飽きたのか、あまり面白くなかったのか、それとも他に何か意図があってのことだったのか…。謎の多いヤツだ。

 そこへやってくる古泉。だけどバイトだからとすぐに帰ってしまう。何をしに来たのやら。しかし一体なんのバイトなんだろう。キョンが突っ込むということは、そこに何かが隠されてるのかも知れないけど。わからんな。


 さて、やってきました今回のメインディッシュ(?)。ぱっと見、なにやら告白されそうな雰囲気ではあるが、そういうわけではない。まあある意味告白ではあるんだけど…。

 それにしてもよくキョンはあの攻撃を避けられたもんだ。二発目はまだしも、一発目のはどうやっても避けられるもんじゃないだろうあれは。だって身構えもなんもしてないのにさ、あんなとんでもない速度で斬りかかってきたのを避けられないだろう。偶然…にしては二回も続くのはおかしいし。やはりキョンは、ハルヒが興味を持つだけあって、普通の人間ではないのだろうか?

 そして、殺られる!と思ったところへ颯爽と長門有希が登場。キョンも「いってえなこの野郎!」と言ってる場合でないって。ナイフだよ?その程度で済むわけがなかろう。

 長門有希も、同じ止めるのなら腕を掴んだ方が切れることもなくていいような気もするが、でもそれだと朝倉がナイフを放してしまったとき、それがキョンに刺さってしまう可能性があるから、やはりナイフ自体を持つのが正解か。「痛み」という感覚が無いのかもしれんなあ。それなら別に手が切れようと問題ないかも。どうせ再構成できるし。

 朝倉の攻撃に対して、バリアでも張ってるのかと思ったら、腕ではたき落としてるだけなのか。どんな物質で出来ているのだ、その腕は…。

 長門有希に引きずり下ろされてキョンが見た光景は、とてもこの世の物とは思えない物だったろうなあ。自分に被害が及びそうにないから、ただ「綺麗だなー」と思う心もあったのかもしれん。なんか上履きに、律儀に「長門」なんて書いてるしさ。自分で書いたんだよなあ、これ。でもこんときにもっと上を見ていれば・・・!ま、そんな余裕はないだろうがね。

 さて…「パーソナルネーム:朝倉凉子を敵性と判定」の直前の呪文、今回は何を言っているのかさっぱり見当が付かなかった。まあ、以前書いたのも合ってるのかどうかはわからんけどね。

 それはそうとして、長門有希キョンに対する扱いが物凄く悪い。さっきの引きずり下ろす、程度ならまだしも、今度は蹴飛ばしてるし…。回し蹴りですよ。状況が状況だけに、そんなことをいちいちこだわってられんのかもしれんけどね。蹴られたら、そら痛いけど痛いだけで済むし。あの槍が刺さったら死ぬからなあ。


 で、長門有希のアクションシーンの連続なんだが、これ、こんだけ槍が刺さって痛くないのかな。やっぱ「痛い」という感覚がないのかもしれないな。でもなんで血が出るんだろう。いくら人間に似せて作ってるとは言え、そんなとこまで…。どうみても瀕死の重傷としかおもえんぞ。

 そこでなんで槍を一本抜いて投げ捨てるのかもわからんが、なんで抜いても血が噴き出さないんだろう。もうすでにそこだけは再構成が済んでいるということなのか。

 無表情だし、ずっと同じ格好で突っ立ってるからわからんのだけど、朝倉が「それだけダメージを受けて」と言ってるってことは、やはりこいつらでもそうなっては無事では済まないということだろうか。平気に見えるけどな…。

 しかもさらにそこから止めって事で、なんか白いのが突き刺さって中に浮いてるし。そうなっても表情は変わらんし、それに声質も変化無し。人間と同じ発声方法ではないということなんだろうか。あんなとこに刺さったら声出せないでしょ。スピーカーかなんか?うーん。


 そんなわけで、なんかあっさり決着が付いた模様。まあ朝倉なんかとは格が違うってことかw

 そのさっきの白いのが消滅した途端、宙に浮いていた長門有希の体がストンと地面に降りるのがなんかおもろい。細かいとここだわってるねえ。

 平気そうに見えてたが、さすがに辛かった様子で、気が抜けた途端にパタリと倒れ込む長門有希。そら心配もするだろうが、救急車ってなあ…。人間じゃないんだから、病院でなんとかなるもんでもないと思うが。それに、あんなにぶっといのが刺さっていたにもかかわらず、穴が空いてないんだもん。けっこう大丈夫そうよ?


 で、メガネの再構成を忘れた、って部分。マンガ読んだから知ってるんだけど、「俺にはメガネ属性ないし」から「メガネ属性ってなに」に、もうちょっと間があるんだと思って読んでいた。別にこの短い間でもいいんだけど、もうあと0.5秒ぐらい?しかしなんでここでメガネ属性なんて言葉が出てきたのか…。

 そんれにしてもねえ、なんだろうか、この抱きかかえた長門有希から送られてくる見上げる熱視線はよー。こらもうたまらんですな。うん。

 なんか忘れ物を取りに来たやつのタイミングが絶妙すぎるよなあ。いきなりこんな光景が目に入ってきたらそら焦るって。これから押し倒して事に及ぼうとしてる風にしか見えないしな。全然違うんだが。


 まー…みくる(大)には特に興味はないんだよなあ。とりあえず、このホクロは以前書いた時の物だろうが…。冒頭のみくる写真集にも、さりげなくこのホクロが写っている。しかもそのときにしっかりカメラがズームしてるし。星の形かどうかまではわからなかったがねえ。

 白雪姫、ですか。これまでにそんな話あったっけか?ハルヒが一緒に居るってことはミステリックサインは違うから、あるとすれば野球か無人島か。でも、そこには白雪姫に関係ありそうなものは思い当たらないし、ハルヒISMの5か6話に来るのかな。


 とりあえず、朝倉が急に転校したことによって、ハルヒの不機嫌は一気に解消することになる。ほんと、退屈が何よりも嫌いなんだねえ。だからといってキョンを引きずって歩けるなんて、とんでもない怪力の持ち主だなこいつ…。キョンも無抵抗この上ないし。暴れたところで最終的に同じ事だから、無駄な体力を使うよりはマシだという判断なんだろう。


 さて、次回は13話「射手座の日」ということらしい。七夕なのか?つーかなんでこいつらみんな各自がPC持ってるんだろう。わからん!