8話


 前回…じゃなくて前々回の続き、か。なんてややこしいんだこのアニメは。

 で、今回のこれ、「いつ気づいたか」というと、やはりこの冒頭のハルヒが脈を診ようとしたシーンだろう。ハルヒを押しのけて自分で脈を確認した時点でこいつらグルだな、と。どう考えても別に死んでないことがバレる事を恐れての行動にしか見えなかった。

 まあ実際にはこの程度の「移動」も許されないのかも知れないけど、そんな現場に立ち会ったことないし言われたこともないからわからん。

 よく見ると、執事はハルヒが死体に近づいていくのを確認しながら、あえて声を掛けずにやりすごし、ハルヒが触り始めてから声をかけている。これは、死体に体温がまだ残っているのをハルヒに確認させ、推理をミスリードさせるための作戦、と言うことだ。微妙に細かい。てかこんときの長門有希の目が怖いよ。

 相変わらずみくるは役に立たず気絶してしまうだけだし、それとは対照的に長門有希はかなり冷静に状況を見てる。倒れていく様子を律儀に視線で追ってるのがおもしろい。

 たぶん長門有希は、何らかの方法を使って倒れている人間の生命活動が途切れていないことを読み取っているんだろう。でもそれを伝えてしまうとハルヒの退屈度が増大してとんでもないことになってしまうからあえてほったらかしにしてるんだと思う。

 それにしても生きてる人間が、あたかも死んでいるように見せることが本当に出来るんだろうか?いくら恐ろしさのあまり冷静な判断力を失っているとはいえ、微動だにしない状態をそれほど簡単に維持できるとは思えない。照明がロウソクであれば、もともとロウソクの炎自体がゆれているから多少動いたところで気づかれることはないらしいけど、けっこう明るいよここ。


 ケンカしてる二人の動きが微妙にわざとらしい気がするのはともかく、ハルヒがトイレに行ったときに聞いたという裕のセリフなんだけど、あまりにもタイミングが良すぎやしないか。まさかずーーーーっと、それらしい様に聞こえるセリフを喋ってたわけじゃあるまいし、ハルヒが来たのを見て誰かがキューを出したのか?なんか解決編で、喋ってた本人がドアに張り付いてて待ち伏せしている様子が出ていたけど、あんなことしてたらバレバレだろ。ハルヒの方から丸見えだったと思うんだが…。

 トイレに行ったのは、服装から見て、部屋に戻って王様ゲームなどをした後、キョンが問屋に業務停止命令を出してる辺りだろう。ちょうどそのときハルヒがドアを開けて入ってきてるし、ここでトイレから戻ってきたんだと思う。

 ちょっと気になるのは、ハルヒが開けた扉の向こうはかなり明るい。普通はこんなもんだろう。なのに、ハルヒが裕の部屋の前で会話を盗み聞きしてるところでは暗い暗すぎる。こういうシーンにはマッチしているとは言え、この差は一体なんなのかと。もしかしてトイレに行ったのはここじゃないのか?


 それで船の様子を見に外へ出る二人なんだけど、この状態は…。ぱっと見、ハルヒキョンを引っ張ってきてるように思えるが、この風の吹き方だとかなりきついだろう。体重からしても吹き飛ばされるのはハルヒの方で、だとすれば逆にキョンに押してもらってる、んだろうか?キョンが前に出ないのは、もし出たとしても「そっちじゃないこっちでもない」と言われるのが目に見えてるからだろう。

 しかし…なんなんだこのステディーな握り方(?)は。ハルヒの方から握ってきたようだが…。まあ、出来るだけ離れないようにするためというだけで、それ以外に意味はないんだろうけどねえ。

 歩いてるうちに足を滑らして落下したときのハルヒの動揺っぷりが可愛いなあ。普通なら「こらキョン!何そんなところで寝てるのよ。さっさと起きなさい!」なんて言われて、「まったく、こいつは人を心配すると言うことを知らないのだろうか」という突っ込みが入ってそうなんだけどな。さすがに死人が出た(と思いこんでるだけだが)からさすがのハルヒもちょっとは心配なのかな。

 そしてちょうど見つけた洞窟に入って濡れた服を絞るんだけど、ハルヒって男をカボチャとかと同じようにしか見てないから、まだ教室に残ってる男子が居るのにいきなり着替え出したりするようなヤツだったよなあ。

 でもこのシーン、明らかにハルヒキョンから見えない位置に移動してから脱いでる。普通ならキョンが居る位置でハルヒが脱ぎ始めて、あわててそれを見ないようにとキョンが岩を挟んだ反対側へ回る、というパターンになると思うんだけど…。あの手の繋ぎ方といい、さっきの動揺っぷりといい、この件といい、何かあったのかな?

 というわけでハルヒの推理ショーが始まる。最初に考えついたのは残念ながら状況的にあり得ない推理だったけど、それを否定されてふと思いついた別の推理は…。結局これも外れなんだけど、いつものハルヒらしくない急に元気の無くなった様子はなんだかかわいらしい。古泉はどうでもよくて、キョンが結果的に殺してしまったということを言いたくなかったんだろうな。いくら不可抗力だったとはいえ。今回のハルヒはなんだかいつもと違うねえ。


 それで部屋に戻ってきてみると長門有希が通せんぼ。とは言っても、長門有希は言われたことを忠実に実行しているだけだ。さすが長門有希。まあコンピュータの暴走ってのも、(人間側としては)間違った命令を正確に実行してるだけなんだけどな。

 ハルヒが言っても全然聞き入れてくれなかったのに、なんでこうキョンが言ったら素直に従うのかね長門有希は。メガネをかけなくなったのもキョンがそう言ったからだしね。ベッドに座ってからちらっと流し目的にキョンを見てるし、こいつも何かあるんかな。とりあえずジョークではないわな。

 相変わらずみくるはうなされたまんまだし、ほんと役に立たないなw ま、マスコットは居るだけでいいんだけど。癒し役だし。


 こうして名探偵涼宮ハルヒ様の名推理が炸裂するというわけだけど、最後のやつ、逆転裁判のパロディーらしいね。あのゲーム、面白いらしいって話は聞いてるんだけどプレイしたことないからイマイチよくわからんかった。

 その後の船で帰っていく時にキョンのホクロから毛が生えているのがアップになるシーンは一体どういう意味があるんだ?それがあるからといって特に何かが起きるようなもんでもないだろうし…これも何かのパロディーなんだろうか。さっぱりだ。

 あとその辺りで流れてる音楽がなんかルパンを連想させた。ま、なんの関係もないですわな。


 さて、次週は14話らしい。このアニメは1クールってことみたいだから13話、そしてあのね商法。つーことは途中の話数が欠番ってことなのか?しかもテレビで言うところの7話と8話の間に入る七夕の話もありそうだし、どういうことになるんだろうか。

 この七夕の話、どんな内容なのかは知らんが、これがDVDオンリーってことになるんだと思ってたんだけど、14話ってことになるとさらにもう一つ削らなければならない。まあ七夕を放送した場合でも2話削らなければならないことに変わりはないが。

 それともなにか、1クールが12話ってのもよくある話だから、やはり常識をことごとく覆してきているハルヒの事だから、1クールを逆に14話に増やす、なんてことをしてくれるのかもしれない。となれば七夕がDVDに収まってちょうどハマると。


 …もしかして七夕の回って重要なのか?