ああっ女神さまっ 10話

 クール数が多いおかげでかなりゆったりとした展開になっている。基本的には原作のままだけれどもいたるところにアニメオリジナルな場面が混ざっていて、なかなかいいんじゃないかな。

 ラリーのシーンはけっこう変わっていたなあ。というか、アニメではメインで扱わない話をいくつか吸収したような内容になっていた気がする。

 閉じこめられた室内から抜け出すために鏡抜けをしたのはそのままだけど、車の部品が壊れそうになる度に力を使って抑える、ということはしてなかった。ベストなコースを見極めるために自然界の、そして衛星の力まで使ってナビを…したのはその後か。まあともかく力を使ってナビをしていて、さらにさっきの鏡抜けが最大の要因となって休眠状態に入ってしまうという内容だった。

 さらに、この後は長谷川の助言により、護岸用のコンクリートを足がかりに驚異的な速度を出して優勝するわけだけれども、原作だとこのウルドが現れたときにベルダンディーの力を回復させると言うことで、片方の手をベルダンディーの胸の上にむにゅっと置き、反対側の手の指から自然界の力を吸収して送り込むと、そんなことをしていた。それでベルダンディーは復活し、さっきの衛星だのの力まで使って巻き返し始めたと。

 あと途中のチェックポイントで問題を解かなければならなかったりカレーを食べたりいろいろあった。

 そういえばマシンを壊された次の日に青嶋が来たとき、ベルダンディーの「どうぞお引き取り下さい」の言葉に妙に素直に従っていたけれども、あれはたぶん「声に呪力をふきこむことにより、相手の意志を有る程度コントロールできる」というやつだろう。また原作中で、「高速言語を使います。コンピュータのマシン語みたいな物ですね」と言って同じ文字が書かれてあることからこの「呪力」というのは高速言語の事だろうと思うんだけども、その「高速言語」の注釈として「1語で5千語の意味がある」と書いてある。

 なんのこっちゃ。マシン語の1命令に5千の意味はないし、それはどちらかというと高級言語で書いた場合に当てはまるんじゃないかと。高級言語では一つの命令でも、機械語レベルで見ればかなり色々な事をやっているわけだから。他にもディスクシステムのフロッピーにウイルスが感染し、そこから他の所へ転移させないためにフロッピーの書き込み防止窓を閉めればいいという訳の分からないことが書いてあったこともあった。それは単に上書きが防止できるだけで、他への書き込みには関係がない。そんなわけで、作者はコンピュータの知識が乏しかったんだなあと。今ではどうか知らないけど。