R.O.D 7話

 藪の中。同名の、芥川龍之介の小説から来ているという「関係者の言い分が食い違っていて、真相がわからないこと」を表す言葉。新聞で「真相は藪の中」という言葉が使われている投書を読んで、これは何かの間違いなんだろうと思った。普段使っていたのは「真相は闇の中」だったから。

 もともとこれは造語だったとはいえ、そこから来てるんだったらそっちが正しいのかなあ。ぐぐってみると次のようになった。

真相は藪の中 の検索結果 約 22,400 件
真相は闇の中 の検索結果 約 6,480 件

 必ずしも検索結果の多い方が正しいとは言い切れないが、たぶん「真相は藪の中」が正解なんだろう。一度アンケートを取ってみたい気もするけど、あまり信用ならんしなあ…。

 いきなり余談から入ってしまったが、この回、けっこう好きな話だ。コメンタリでも話していたけど、以前見た映画を連想させる。コメンタリではそれは「本だ」ということだったけど、それを映画化したものだったんだろうか…。

 それにしても今回も盛大に喰ってるなあ。でもそれを払ってくれそうな人は居ない。人の金で喰えるときに喰えるだけ喰っておけ!みたいなことかと思っていたらそういうことでもないのか。それでも普段よりは少なめかな?依頼料が入るのは確定してるようなもんだからそれをアテにしてるんだろうけど。
タイガーアッパーカットの1秒前
 これより以前にミシェールはトイレに行っていたんだろう。で、なかなか帰ってこないもんだからアニタがトイレに探しに行く。日本のトイレと違って下が少し空いてるんだよなあ。もちろん覗こうと思わないことには見える事はないんだけど、やっぱりちょっと落ち着かない。生まれたときからずっとこれなら慣れてしまってなんとも思わないかも知れないけど。でもさすがにこれはちと覗き込み過ぎの様な気がする…。実際ここに人が居たら丸見えだよ。まあ肝心な部分(?)は便器に隠れて見えないだろうけど。

 見あたらないから店の中に戻ってきて店員に聞いてみるが、事も有ろうにあんたらは入ってきたときから2人だったと言われてしまう。もう何かの陰謀の臭いがプンプンしてますな。普通だったら「いや、わからないねえ」みたいな答え方をするだろうに、これだと何かを知っているとしか思えない。まあ自分の記憶は正しいのか、そもそも自分という物が存在しているのか?なんてことを考え出したらキリがないけど…。

 店員どころか隣の席に居た客までもが、最初から2人しかいなかったと答える。さらにテーブルを見ると2人分の食器しか置いていない。いやそれよりも、これが2人分ってことはあの何枚重ねにもなっていた食器は全てミシェールが食べたということになる。確かにこの三人の中で一番食べそうなのはミシェールだけど…。でも大食い大会に居そうなのはマギー。

 んでこの時計の機能、この回でしか使われていないのは気のせいだろうか。確か他の回でもこのレーダー機能を使えばよかったのになあ、って話があったように思うんだけど、何故か使われていない。使っちゃうと話が変わっちゃうから、っていうんなら、最初から出さなきゃいいのに。

 ホテルに行き、フロントでルームキーを貰い、部屋の人数を聞いてみるとここでも2人だったと言われる。部屋に入っても荷物もないし、ベッドも2人分だ。トリプルのベッドってのはないと思うんだけど、もう一つのベッドって一体どこに置いてあったんだろう。この部屋に入る事自体が初めてだったのかな?だとすれば分かるけど。

 脚本の人、この辺りのコメンタリで「うーむ」という言葉を発しているけど、こんなにも文字に書いた「うーむ」というのをそのまま読みました、って感じのは初めて聞いた。というか普段「うーむ」なんて言葉を使うことがないような気が…。

 マギーがキムさんと電話している間、アニタが開けた引き出しに入っていた本は今回の話の台本だったんだっけ。でもアニタは本が嫌いだから開こうとはしなかったようだけど…。

 部屋から出るときに、あれだけ左右を確認したにもかかわらず警察に囲まれてしまう。出口のすぐ側が角になっているならともかく、ある程度長さのある廊下だったとしたら、見えそうなもんだけどな…。そこらへんは普段こういうことをしないマギーの弱さってことになるのかも。頼りになるなって思った途端これだからなあ。この扉は誰が閉めたんだ。誰も触ってないのに。っそれまで誰かが押さえていた様子も無く。

 警察の取り調べだけど、「お前は店で、連れの女と口論になり、刃物で切り刻んだ」とカフェにいた者はみんな証言しているって…この店には最初から2人で来ていたって言ってたんじゃないのか。それともアニタがいなくてマギーとミシェールの2人だったということなんだろうか。まあこれはみんながグルになって仕組んだ罠なんだからどっちでもいいのかもしれないけど、それにしてもめちゃくちゃな話だ。警察の取り調べなんて、幸いにも今まで受けたことはないけど、実際こんなに高圧的な態度をされるんだろうか?なんかこういう高圧的な人と温厚な人が交互に出てくるんだって話を聞いたことがあるような…。

 しかしこれだけ出てくる人が全てこういうような事を話していたら、もしかしたら本当はそうだったんじゃないかって思ってこないだろうかな。みんなが言ってる事が正しくて、自分の記憶違いなんだ、と…。そこは意志をちゃんと持ってなきゃならないんだけどね。
ごはんまだー?
 アニタが「マー姉かえせー」って警察に怒鳴り込んでいくが、当然そんな話通るわけがない。警察もグルなんだし。いや、本当はこいつらは警察ですらないのか。単なる役者、だよな。にしてもなんか物騒な物持ち出して…いくらなんでもやりすぎだろう。これも偽物なのかな?

 地面にメモが落ちていた。なんでそれが自分宛だと思うのかというのも不思議だが、一体誰が…。すぐ後に出てくる老夫婦かも。コメンタリでミシェールの中の人がこのシーンは凄く怖かったって話してるけど、いや、ミシェールの出番はないんだけどもね、確かに怖い。なんかゾンビみたいだわ。実際にこんな事件があったとしたら心の傷としてずっと残りそうだ。てかそこまでいかなくとも夢に見るね。

 一目散に逃げ、路地の中で様子を伺っているとなんかすげーいいタイミングでミシェールがやってくる。こいつは結局本物ではないんだけども、誰かが変装して化けているって事だよね。すごいなあ。ここまで完璧に化けられるんだったらここでこんなことをしてなくても、映画で役者を出来そうなもんだけどな。

 アニタも気付よ…。ずっと一緒に暮らしてるんだから、会った瞬間に偽物だと見破れ!無理か。だけどここまで完璧に本人に成りすますなんてことが可能なんだろうか。体型とか顔なんかは特殊メイクでなんとかなるかもしれないけど、声はかなり難しそう。ずっと一緒に生活している人ならなおさら。物まねの人って、音声の波形を見ると本人とは全然違うっていうし。

 場面は変わって警察署内。なんかすごくアヤシイ雰囲気。バイオハザードに出てきそうな場面だなあと。他に囚人…どころか普通なら見張りをしているであろう看守すらいない。まあそこらへんは本当の警察ではないんだし、そもそもそういうシナリオになっているのかもしれない。それでも逃げられたら一応どこに居たのか分からないが人が数人出てくるんだな。どこに隠れていたのやら…。

 またアニタの場面。ミシェールが「むにゃ むにゃ」という寝息をたてていないのはそうなんだけど、普段は寝ている間中ずっと言ってるのかな?ずっとだったらなんか疲れてしまいそうなんだけども…。まあそれのおかげでアニタは何かが変だと言うことを思い始めた。
志村ーうしろー!
 それともう一つ。アニタがテーブルの上に置いてあった本を手にとって見つめているシーン。あれはなんなんだろう。あの本の表紙に何か書いてあったのかな?それとも、あんなにも本好きのミシェールが、本を読まずに、手元に置かずにこんなところに放置しているのは、なんかおかしいなっていうことを思っているって事なんだろうか。たぶんこの辺りでもう「こいつはミシェールじゃない」という確信を持っていると思うけど、そんなことよりもミシェールではない誰かの姿がやたらと怖い。なんだこのアニメは。いつからホラーになったのか。

 本物のミシェールはなんと吸血鬼の棺桶の中に閉じこめられていたという。あれってなんか重いだけで鍵を掛けられるような構造にはなってないように思うんだけど、これはそのために作られたんだから鍵がかかるんかな?それになんかかなり軽そうだったし。

 やっと出てきたミシェールは、そこにあった紙の束を読み始める。本ではないなあこれは。たぶん今回の台本なんじゃないかと思うんだけど、日が昇るまでひたすら読み続け、ようやく何かを思いつく。んー。台本だったらこれまでに誰かに言われたセリフがどこかに書いてありそうだし、何か別の物なのか…?

 真実を知ったミシェールにもう怖い物はない。しかし「ジョン・スミスはどこにもいない。ジョン・スミスはどこにでもいる」というのは町中の人全てがジョン・スミスであるということなんだろうけど、コメンタリの初めの方で「逆にジョン・スミスだけが居ないという風にした」と言ってなかったっけ…。ジョン・スミス居るじゃん!町の至る所に。元ネタの「出てくる人間全てを一人の人間が演じていた」というこの「一人の人間」ってのがジョン・スミスってことで、ここではそれとは逆に、出て来る人全てがジョン・スミスなんだ、ってことを言いたかったのだろうと思うんだけど…言葉間違えたんかな。

 しっかしこの車、よく止まれたな。車は急に止まれないという標語を知らないのか。もともと牽く気がなかったとしても、この速度ではなかなか止まれんだろうに。まあそんな細かいことを言い出したらキリがないけどw

 たぶんさっきの部屋にあった物を持ってきたと思うんだけど、「ここに居場所が書いてある」ということは、やっぱりあれは台本だったのか。だとしたらあんなにも長時間読まないことにはこれらは全て嘘だったという結論にたどり着けなかったんだろうか。ただ「本」として読んでいて…この人たちって読み始めると没頭してしまうからそれでいつのまにか夜が明けてしまったんかな。ほんとはもうとっくにそういう結論が出ていたにもかかわらず。

 アニタの居る場所へとたどり着いた2人。そこにはミシェールの抜け殻が…。カツラだけだけど。一体あの状態から何をどうしてヤツを倒したのか。何故カツラだけ残っているのか。そして一体ミシェールを演じていたのは誰だったのか。まあ正体が分かったところでどうにもならないけど…。

 「本物か偽物かはあなたが決めて」はいいんだけど、それに続く「でもね、私はあなたの前で演技なんてできないわ」というセリフがイマイチよくわからない。もちろんその言葉は本当の事なんだろうけど、でもそれが本物か偽物かを判断する材料になるとは思えない。一体どういうことなんだろうか。

 そんなわけで、めでたくお互いを本物だと認め、今まで以上に仲良くなった感じで車に揺られて帰っちゃった。キムさんがなんか言ってるけど、みんな寝てるし誰も聞いてないな。ちゃんと本物である証拠というか、「むにゃ むにゃ」と言ってますな。そんなこと調べられなかったんだろうか。これほどまで完璧になりすましているというのに…。

 でもどうやって調べたんだろう?ここまでやろうと思ったらかなり情報収集をしなきゃダメだと思うんだけどな。これまでに会った誰かがスパイだったとか…。ああまあスパイは居るけど、あの人は今回の件には関係ないだろうし。

 今回の予想予告もなんかめちゃくちゃだ…。誰もあれが当たると思って聞いてはいないだろうけどねー。ほんと、まとまりはない。それが味か。

 んじゃ今回はこれで終了。