月詠 phase61
今回書くのはマンガの方の話。完璧ネタバレです。
残念ながら葉月は表紙にしか登場しておらず、本編は巫女姉妹、特に薫で埋められている。
それでもそれについて書いてるっていうのは、何やら新しい事実が出てきたから。とは言っても結局よくわからないんだけど…。
昔、光が交通事故に遭ったことがあるらしい。ほんとは薫の方が牽かれそうだったのを光がかばって最終的に牽かれたのは光。その事故の瞬間に「私も何かを無くしたら何かを持てるのかな」という言葉が薫に聞こえてきた。
薫が目が見えないのは単行本を読んでいる人は既に知っていると思うけど、実は光はもともと何の能力も持っていない普通の女の子だった。それに対して薫は能力者で、「自分は目が悪いから代わりにこんな能力があるんだよ」みたいなことをいつも光に話していて、事故の時、避けようと思えば避けられたのにその言葉がふと頭をよぎって逃げなかった。
その事故の後、耕平と薫で神社にお参りをし、そして「不言の誓い」をたて、光の全快を祈ったという。そのことが功を奏したのか光は元気になり、しかも常人では考えられないぐらいのスピードで動けるという能力を身につけた…という話。
で、えーっと、最近耕平は修行をして…というか、目玉を取り出されていじくられた結果、封印されていた特殊能力を使えるようになり、薫と心話（しんわ）が出来るようになったと薫は喜んでいた。
これを読んで薫は口は聞けない目も見えない、んだと思っていた。だけども目は見えないながら、喋ることはできたんだろう。少なくとも昔は。
ところがこの事故の時に「不言の誓い」をたてたことによって喋ることが出来なくなったということなんだろうけど、この誓いというのがどういうものなのかというのがイマイチ分からない。
単に自分の行動を自ら制限することによって、まあたとえばどこかの国で居たような、何年も片腕を挙げたまま生活し続けた人、みたいに修行というか、自分の中の覚悟というか、そう言った物を表しているのか、それとも何らかの方法を使って声が出ないようにしてしまったのか。それが分からない。
前者であれば、喋ろうと思えば喋ることは出来るし、それに光が全快した今となってはもうそれは終わらせてしまってもよさそうなもんだ。にもかかわらず今でも続いていると言うことはやはり封印してしまったのだろうか。だとしたら耕平のように封印を解除すればいいだけなんじゃ…。
ともかく、ちょっと前の話で「葉月と光の仲が悪いのは、光が習得した特殊能力のせいだ」というのは、光がこんな交通事故にまで遭ってこの能力を得たのに、何もせず最初から光と対等のスピードで動ける葉月が納得いかないから、ということらしい。
そりゃーね、毎日練習に明け暮れてやっとこさチャンピオンになったというのに、方や練習などまったくせず、資質だけでぽんとチャンピオンになった人がいたとすれば、心穏やかではないのは分かる。
まあマンガの設定としてはこんな感じなんだけど、これがそのまま生きているとなると、アニメ版では明らかに薫は普通に喋っている。葉月をはじめじっちゃんや征爾、光、その他使い魔の類は能力者だから問題ないにしろ、耕平とも喋っているシーンがこれまで何度もあった。これは一体どういうことなのか…。
アニメの11話で、征爾を呼びに行った葉月に「冷気を司る式神」を召喚し、薫「これで少しは楽になるかも」光「これで少しは楽に…」葉月「今のは聞こえた」というやりとりがある。「え、葉月って心話で話が出来るんじゃなかったのか」と思ったけど、物理的な「声が小さい」とか「着ぐるみが分厚くて遮断される」なんていう影響を受けて聞こえづらい事があったところを見ると、やはり薫は普通に喋っているんじゃないかと思う。
まあ耕平が修行して薫と話が出来るようになった、という所までアニメでは行かないのだとするとこの「薫は喋られない」という設定は不要と言うことになるけど…。
ちなみに…マンガはこの後も続き、「こんなにドキドキしてる」と言って耕平の手を自分の胸に持って行くとか、さらには着物を脱いで胸が露わになった薫の姿を拝んだところで終わる。
ここでの薫は敵に操られてこんなことをしてるんだけど、薫自身の願望として「こういうことになったらいいのにな」というのがあるのかもしれない。
こないだの話でも、耕平の入ってる風呂に乱入した際、光はちゃんと水着を着ていたのに（でも肩ひも外してタオル巻いて、いかにも裸のようには見せていた）、薫は水着を「着忘れた」というボケをかましていた。ボケボケしてるものの、他の人相手であればこんな物忘れをすることはないだろう。そこは耕平だからだと思う。というか単純にわざとやってるのかもしれない。ま、はしたない女だと思われるのが嫌で「忘れた」という事にしただけかも。
というわけでアニメがどういう方向に向かうのかを期待しつつ今日は寝てしまう…。
